心臓ドックの必要性
心不全のリスク
心不全を含む心疾患にかかる患者は増加しつづけており、死因の第2位を占めております。
心不全(全身に必要な血液を送れなくなってしまった状態)は、心筋梗塞、心臓弁膜症、不整脈、心筋症、高血圧などの心疾患が原因となり、これに高齢が加わることで発症しやすくなります。
高齢者の増加も伴い、かつてないほど多くの人が心不全にかかるため「心不全パンデミック」と呼ばれるようになりました。
心不全パンデミック状態になると、入院が必要な心不全患者さんであふれ、医療機関がパンクすることが予想されます。
この状態を回避するためにも、心不全を予防し、早期に治療することが大切です。
日本循環器学会は「急性・慢性心不全診療ガイドライン」を発表し、新たに下記のステージを示しています。
- ステージA:心臓に異常はないが、心臓の異常が起こる確率が高い状態
- ステージB:心臓に異常があるが、息苦しさはない状態
- ステージC:心臓に異常があり、息苦しさを感じる状態
- ステージD:治療することが難しい末期の心不全状態
心不全を発症するリスクがあるステージAとBの段階で、高血圧や糖尿病、脂質異常症などを早期発見・治療し、生活習慣を整えることが大切です。また、心筋症や不整脈などの異常を早期発見するためには、血液検査や心電図、心臓超音波検査、心臓MRI・心臓CTなどの検査が有用となります。 当院では「心臓・血管・動脈硬化ドック」として、さまざまな検査項目を設けております。
かくれ心不全リスク セルフチェック
現在の心臓病の発症リスクがどれくらいあるのか、まずはセルフチェックしてみてください。
No. | 質問 | 点数 |
---|---|---|
1 | 運動習慣がない | 1 |
2 | 魚より肉が好き | 1 |
3 | 不規則な生活をしている | 1 |
4 | ストレスが溜まっている | 1 |
5 | 濃い味付けを好む | 1 |
6 | 高血圧である | 2(治療中は1) |
7 | 高コレステロール血症である | 2(治療中は1) |
8 | 喫煙する、家族に喫煙者がいる | 2 |
9 | 心臓病になった家族・親戚がいる | 2 |
10 | 心臓病が気になる | 2 |
合計点数 | /15点中 |
おすすめ検査
スコア | 心臓病リスク | 推奨検査 | ポイント |
---|---|---|---|
1~4点 | 小 | 心臓バイオマーカー | トロポニンT+NT-proBNP |
5~9点 | 中 | 心臓・頸動脈超音波 | ホルター心電図も推奨 |
10~15点 | 大 | 心臓ドック | 全て網羅した検査です |