治療機器の紹介
放射線治療装置(Novaris Tx)
当院の放射線治療装置「ノバリスTx」は、がん細胞にピンポイントで照射し、正常組織への影響を少なくするための技術が搭載されており、高精度放射線治療が可能です。
Novaris Txの特徴
①世界最薄クラス(2.5mm)のMLC(X線射出口絞り)により治療する病巣の形状に一致した範囲設定ができ、小さい範囲から大きい範囲(22×40cm)の照射が可能です。
②2つの画像誘導放射線治療(IGRT)システムと6軸の治療台(ロボティックカウチ)を用いて0.1mm単位での正確な位置合わせが可能です。
(ⅰ)コーンビームCT(CBCT)
・CBCTは治療装置側面に連結したX線撮影装置により治療寝台上でCT画像(体断面画像)取得が可能で、体内の見えない部分の位置合わせが可能です。
(ⅱ)エグザグトラック(Exac Trac)
・治療室に設置した2つのX線撮影装置と赤外線カメラにより治療部位の位置合わせを高精度に行えます。
(ⅲ)ロボティックカウチ
・治療用寝台が従来の4軸から6軸方向に動かせることにより高精度の位置合わせが可能です。
③高精度放射線治療であるIMRT(強度変調放射線治療)と定位放射線治療が可能です。
・IMRTとは放射線の強度を変化させて照射することで病巣形状に合わせた放射線量分布を作る方法です。これにより正常組織の放射線量を減らして副作用を抑える事ができます。
・定位放射線治療とは病巣に対し多方向から放射線を集中させる方法で、通常の放射線治療よりも正常組織の線量を減らし病巣に高線量を与え治療します。主に小さい病巣が対象で高度な位置合わせが必要となります。
④最先端の回転IMRT(ラピッドアーク)が可能です。
・回転しながら行うIMRTにより正常組織への線量減少と照射時間の短縮が可能です。
⑤ピン固定のない脳定位照射が可能です。(フレームレス・ラジオサージェリー)
・頭部の定位照射では従来、麻酔を使用し頭蓋骨にピン固定する方法でしたが、ノバリスTxでは精密な位置合わせにより痛みのないマスク固定での頭部定位治療が可能です。
⑥呼吸同期照射が可能です。
・呼吸による動きがあっても、特定の呼吸タイミングでのみ照射することで不必要な部位への照射を減少させ副作用を軽減します。
治療計画CT装置(Optima CT580W)
放射線治療計画専用のCTで、放射線治療装置と同じ寝台や固定具を付けたまま撮影できるように通常のCTよりも穴が大きくなっているなど放射線治療のための工夫がされています。
治療計画装置(Eclips・Iplan)
治療計画CTの画像から最適な照射範囲や方向、線量分布を作成する装置です。
精度管理用機器
電離箱線量計
- 放射線の線量測定に使われます。
Blue phantom
- 放射線治療装置のビームデータ測定と管理を行うための3次元線量分布測定システムです。
ArcCHECK
- IMRTなどの多方向や回転照射の線量分布測定に使われます。
IMRTファントム
- 人体に近い形状と放射線吸収を持ったもので、治療計画装置の計画と実際の照射の比較に使用します。
DD-System
- 放射線治療専用フイルムに照射された線量分布を解析するためのシステムです。
- 健診・人間ドックを受けられる方へ
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